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産業保健看護職のひろば

相談員コラム

Web面談について
2020-09-30
Web 面談について
 
産業保健相談員  三澤 眞理子
 
 新型コロナウイルス感染症の問題や働き方改革関連法の施行などによって、テレワークが大きな役割を果たすようになってきました。産業看護職の皆様も多く実施されるようになると思います。
 
Web面談の長所として
・遠方の事業所でもタイムリーに対応できる
・電話のみだと分からない表情が確認できる
・相手の都合さえつけば、ちょっとした隙間にも面談できる
・感染リスクがない
・資料の共有、チャット、録音・録画機能の活用
などがあげられます。
 
また短所として
・機器・通信環境・面談記録の電子化等の準備が必須
・通信トラブルの発生および対応
・ICTのスキルが必須
・情報漏洩のリスク・コミュニケーションの取りにくさ
などがあげられます。
 
 Web面談は対面で実施していた面談の全てに適応する訳ではありません。特にメンタルヘルスの対応については多くの方がやりにくさを感じています。ケースバイケースで、対面とWebとの面談対象者を分けていく必要があります。特に、人事・上司など数人が参加する場合、対面時にはないファシリテーションが必要なこともあります。また、コミュニケーションが取りやすい雰囲気づくりや言葉かけには対面面談の時よりいっそう配慮することも大切です。面談時対面でなければわからない(臭覚等、間の取り方、沈黙の意味)等に注意を傾けることも重要です。個人情報の保護の観点から環境整備を行いWeb面談を円滑に進められるよう、社員・産業看護職共にICT技術の習得と向上を図ることも求められます
対面での面談が少なくなったとしても、チームワークやコミュニケーションをとりやすくする工夫をし、対象者の支援に向け連携できるよう、職場スタッフとのチームワークや部署との連携等に関して丁寧な対応をしていくことが必要です。
 今後、益々Web面談は一つのツールとして増えていくことが予測されます。だからこそ組織の体制づくりと個々人の準備が必須になります。Web面談の長所・短所を理解した上で、事業場の規模やシステム環境、面談目的なども含め状況に応じて皆様が安心して実施できることが重要ではないかと思います。 
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