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相談員から一言 バックナンバー

『換気による社員浴室のカビ防止』

 職場巡視で浴室がカビだらけの光景をよく見受けます。粉じん作業や暑熱作業に従事する者にとって仕事が終わって身体の汚れを落とし、汗を流し、疲れを取り、さっぱりして帰宅したいものです。
 
 しかし、カビだらけの不潔な風呂には入らず、汚れた汗臭い身体のまま帰宅する人を見かけます。カビの発生原因の一つは、湿気が多いことにあることは誰でも知っています。浴室は高温多湿ですので、カビが非常に発生しやすい環境にあります。然らばカビが発生しないようにするには、湿度を低くする、すなわち乾燥すればよいわけです。浴室の換気扇の使い方が適切でないために湿度が高くなり、その結果カビが発生するものと考えられます。ある事業場では、入浴の心得として浴室を出たら節電のため換気扇を止めるようになっていました。案の定浴室はカビだらけでした。換気扇は常時稼働させておくことがカビの発生防止には有効です。
 
 冬などの気温の低いときに換気扇を稼働させますと、浴室が冷えて寒さを感じます。したがって入浴時には換気扇を停止し、退室時には稼働するようにすればカビの発生をかなり抑制できます。ただし、換気扇がその能力を発揮するためには給気が必要です。給気口は浴室全体に空気が流れるように換気扇からできるだけ離れた位置に取り付けることが大切です。
 
 私の家では、換気扇は常時稼働させています。その効果はてき面で気流の当たりにくい一部分にほんの少しカビが見られますが、その他の箇所には全然見られません。一度換気扇の常時稼働を試してみてください。カビさえ発生しなければカビ落としに使用する化学洗剤から発生する有害ガスによる中毒の心配もなくなります。
 
(文責)相談員 阿部龍之
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